緑内障 INDEX
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緑内障とは緑内障とは
視神経が障害され、視野が狭くなったり、
部分的に見えなくなったりする病気です。 正面を向いてまっすぐ前方を見つめたときに、片方の目で上下左右の見える範囲を視野といいますが、緑内障になると視野が狭くなったり(視野狭窄<しやきょうさく>)、部分的に見えない部分がでてきたり(視野欠損<しやけっそん>)する視野障害が起こります。 初期の段階では中心部から離れた部位に、しかも見えない部分はごく小さい範囲なので、自覚症状はほとんどありません。 一般に鼻側の上のあたりから視野が狭くなっていき、緑内障が進行すると、中心部分には見えない範囲が広がっていきます。視野障害は視神経が障害されることにより起こります。 緑内障による視野障害の進行(右目)眼球の断面
視野が欠けても気付かない??
実際に視野障害が起きていても、私たちは視線を動かすなどして、無意識に両方の目で補い合ってものを見ています。そのため自分では視野障害に気付かないことが多いのです。また視力を測っていても緑内障は発見できません。視力は緑内障末期まで良好に保たれていることがほとんどです。視力とは物をみる中心部の能力をいうので、中心部に視野障害が進行するまで、視力は良好なのです。 視神経を障害する大きな原因−眼圧って?
眼球に一定の張りを与えて形を保つ圧力のことを眼圧(がんあつ)といいます。
仮に、私たちの眼球が空気の抜けたボールのようにふにゃふにゃしていたら、身体を動かすたびに形がゆがんで網膜にきちんと像を結ぶことはできないでしょう。眼圧とは、私たちがきちんとものを見るために、眼球に一定の張りを与えて形を保つ圧力のことをいいます。ボールの硬さを調節するのは空気ですが、眼球の場合、房水という水分がこの役割を担っています。
房水の流れ
房水は毛様体でつくられ、線維柱帯(※1)からシュレム管へと流出する経路と、ぶどう膜強膜(※2)から流出する経路の2つの経路をたどり、最終的には眼球外に排出されます。房水がつくられる量と排出される量のバランスがとれていれば、眼圧は一定となりますが、房水が過剰に産出されたり、排出される部分が開塞していたり、目詰まりをおこしていると、目の中の房水が多すぎて、目はバンバンに張ってしまします。これが眼圧が高い状態です。
眼圧が正常なのに緑内障?
緑内障にはいくつかの種類があります。
緑内障には房水の出口(隅角<ぐうかく>)が広いタイプ(開放隅角<かいほうぐうかく>)と狭いタイプ(閉塞隅角<へいそくぐうかく>)があります。
このほか生まれながらの緑内障の発達緑内障(はったつりょくないしょう)や、他の病気や薬の影響で眼圧が上昇することによる続発緑内障(ぞくはつりょくないしょう)があります。また、眼圧が高くても視神経に障害が見られない症例もあり、これを高眼圧症(こうがんあつしょう)といいます。高眼圧症は現時点で視神経障害はなくても、いずれ緑内障に移行する危険性もあるので、薬物治療を行うこともあります。
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